12月21日ユカタン州メリダは曇りである。この時期にしては珍しい曇り空で、マヤ・カレンダーが新しい周期に入って初めての太陽を浴びようとしていた人々にとっては思わぬ災難だったに違いない。
今日はチチェン・イツァをはじめウシュマルなどマヤの考古学遺跡でカレンダーが終わる(もしくは始まる)事を祝う催し物が行われるという情報がユカタン州では発表されていた。特にチチェン・イツァには世界中から観光客が押し寄せることは明らかであった。おそらく地元民よりも外部から来る人によって埋め尽くされることであろう。
さて、ユカタン州にあるマヤ遺跡はなにもチチェン・イツァだけではない。私が住んでいるところから車で15分ほどのところにある遺跡がツィビルチャルトゥン(Dzibilichaltun)である。この遺跡は春分の日、秋分の日にはチチェン・イツァに次ぐくらい着目を浴びる。なぜなら、この遺跡内のある建造物の門のようになっている部分に、春分の日と秋分の日には太陽がその門の中心を通って昇るからである。それを求めてその時期には多くの観光客が訪れる。ということから、本日は朝八時のオープンに合わせて遺跡に訪れることにした。おそらく暦が変わることに合わせて何らかの特別なイベントが行われるだろうと考えたからである。現に、メリダ市観光局は、ツィビルチャルトゥン遺跡を訪れるツアーを組み、貸し切りのバスを出していた。
遺跡は小さな集落の中に存在する。朝8時前にツィビルチャルトゥンの集落に入ったが、警察や軍隊の多さに少し驚いた。後で分かったことであるが、本日は12月1日に就任したばかりのメキシコ大統領、エンリケ・ペニャ・ニエトがメリダに来ることになっていたからだ。
軍隊に検問を難なく通過したあとに遺跡に到着。駐車場代金20ペソがちゃっかり徴収される。入場料金は、私はビザと学生証があるので34ペソだった。入場券売り場には、20人から30人ほどの行列ができていたが、100人以上は並んでいることを想定したので意外と少なかった。
Festival de la cultura maya のプログラムにはチチェン・イツァ、ウシュマル、ツィビルチャルトゥンでは音楽や踊り、展示などの催しがそれぞれ開かれると書かれていたが、全くそれらしきことは行われる様子もなかった。
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遺跡の入り口
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非常に面白いことに、メリダ市のツアーグループは、メリダ市の担当者が、春分の日や秋分の日のように遺跡の建造物の中心を太陽が通ると勘違いしていたようである。それを見るために早朝から集まったのであるが、残念ながらこのシーズンはそういった現象は観察できない。仮に太陽が通っていたとしても今日のような天候ではそれも観察できなかっただろう。
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| 人が並んでいるが、さほど多くはない。 |
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| 曇っている。最近はずっと晴れ続きだったが今日の天候はおかしかった。 |
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| 以前はこの建物の中に入ることができたが、現在は柵で囲まれており、立ち入りできない。 |
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| この建物の門の中心を、春分の日と秋分の日に太陽が通ってゆく。 |
ツィビルチャルトゥンに関してはイベントは行われなかった。スピリチュアルな体験を求めている観光客はやはりチチェン・イツァに 向かったのだと考えられる。
現地ではマヤのカレンダーは日本のテレビ番組などがはやし立てるように、恐怖だとか地球の終わりだとかいう認識で捉えられることはほとんどなかった。確かにマヤ・カレンダーの周期が変わるということを認めつつ、新しい時代へ入る幕開けという意味で肯定的に解釈されていた。
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