マヤの儀礼

 12月15日土曜日、メリダ市から車で20分程離れたところにあるNoc Ac(ノック・アック)村にあるセノーテで、水の祝福というマヤの儀礼が実施された。
これは、12月13日から21日までメリダ市観光局が主催する「5 milenios de historia maya(五千年のマヤの歴史)」というイベントの一環で行われたものである。このイベント自体も、ユカタン州政府と同様に、マヤ・カレンダーの周期が今月に終わることに伴う国内外からの注目を観光振興と結びつけようとするものである。
 イベントは朝の9時からノック・アック村のセノーテKambulの前で行われた。約10年前に結成された市民団体「Kuch Kaab Yéetel J-Meen Maya'ob(マヤの祈祷師審議会)」が儀式を執り行った。通常は春に行われているこの儀礼であるが、今回はカレンダーの終焉ということで特別にこの時期に行ったとのことである。
ドン・バレリオと呼ばれるマヤの祈祷師を中心に、ドン・マヌエル、さらに補助の2人の祈祷師が参加した。子供たちが3人(女の子2人男の子1人)打楽器や笛の演奏に加わっていた。
 儀礼は基本的に、神が私たちに水を与えてくれることに感謝する気持ちを表す目的で行われる。 祭壇は、手前にテーブルが一つと、その前に地面にマヤのカレンダーが書かれた布がひかれ、色のついた瓢箪や亀の甲羅の楽器、バチ、水甕などが置かれている。手前のテーブルには、トウモロコシ、蝋燭、水、木の葉が置かれている。なお、これは東の方角に向けて設置されている。マヤの世界観では4つの方角に加え、セイバの木が生えているとされる中心を加えた5方向が重要であると考えられている。それぞれの方角が色を持ち、東=赤、北=白、南=黄色、西=黒、中心=緑となっている。儀礼では視覚以外にも、聴覚、嗅覚に感ずるものがある。まずは音楽である。ほら貝の笛、陶器もしくは泥で作った笛、丸太を空洞にした打楽器、マラカスのようなものが使われている。儀礼の最中は打楽器のリズムが常に刻まれている。ポンポコポンポコ。これは、少年が担当していた。写真右奥。ほら貝を持ったおじさんの後ろに隠れているが。

さらに、ここに歌が加わる。儀礼の開始、中盤、終了前や儀礼中にセノーテに移動する際には歌われていた。
 嗅覚で感じることは、コパルとよばれる木の樹脂が焚かれることである。これは他のマヤの儀礼にも欠かせない要素で、聖なる空間を演出するための重要な要素となる。
 日本人が線香を用いるのと似た感覚で、煙を浴びせたりすることも重要なようである。
 儀礼の一部始終は別の日に持ち越すとして、このような形で今週は様々な儀礼が行われるのだ。明日は、マヤの世界観において重要な役割を果たすセイバの木を植えるという儀礼が行われる予定である。これにも参加してみようと思う。
 この儀礼への参加者は、メリダ市の観光局及び報道関係者のみで非常にこじんまりとしたものだった。しかし、その分祈祷師や様々な参加者から貴重な情報を得ることができたので非常に有意義なものになった。








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